ねこ太郎ねこの音楽ブログ

洋楽翻訳や歌詞考察を通して音楽をもっと楽しむ!ためのブログです。

Neon Trees - Animal について

洋楽で「Animal」といえば「野性的、肉食的」な意味を指すことが多く、それゆえ歌詞も「そっち」関連だろうなと推測はつきます。今回紹介するNeon Treesの「Animal」も例外ではなく、人を「Animal」に例えてその欲望を歌っています。考えてみれば人も「animal」の一種ですが、長年の進化の過程で理性を手に入れてしまった以上もう「animal」に戻れないのは人類共通の認識でしょう。

 



[Verse 1]
Here we go again
I kinda wanna be more than friends
So take it easy on me
I'm afraid you're never satisfied
Here we go again
We're sick like animals
We play pretend
You're just a cannibal
And I'm afraid I won't get out alive
No, I won't sleep tonight

[Chorus]
Oh, oh
I want some more
Oh, oh
What are you waiting for
Take a bite of my heart tonight
Oh, oh
I want some more
Oh, oh
What are you waiting for
What are you waiting for
Say goodbye to my heart tonight

[Verse 2]
Here we are again
I feel the chemicals kickin' in ※1
It's getting heavy
And I wanna run and hide
I wanna run and hide
I do it every time
You're killin' me now
And I won't be denied by you
The animal inside of you

[Chorus]

[Bridge]
Hush, hush the world is quiet
Hush, hush we both can't fight it
It's us that made this mess
Why can't you understand?
Whoa, I won't sleep tonight

[Outro]

 

以下、訳

 

[Verse 1]
さあもう一度
友達以上の関係になりたいんだ
だから気楽になってくれよ
君がもう満足してくれないのが怖いけど
さあもう一度
俺たちは動物みたいになっちまった
そんなフリして
君はただの人食いだから
生きて戻れるか心配だよ
今夜は眠れないな

[Chorus]
なあ
もっと欲しい
なあ
何を待ち伏せしてるんだい
今夜心に嚙みついてほしい
なあ
もっと欲しい
なあ
何を待ち伏せしてるんだい
何を待ち伏せしてるんだい
心臓に別れを告げるよ

[Verse 2]
もう一度
化学物質が体に流れ込んでくるのを感じる ※1
体が段々重くなる
走り出して逃げてしまいたい
走り出して逃げてしまいたい
そうしようとするといつも
君は俺を殺しに来るんだ
でも拒否なんてしない
君の中の「野性」を感じる

[Chorus]

[Bridge]
世界は静寂している
俺らはもう戦うことはできない
めちゃくちゃにしたのは俺たちだ
わかるだろ?
今夜は眠れそうにない

[Outro]

 

※1・・・「I feel the chemicals kickin' in」について

動物に対して「the chemicals kickin' in」というと、「睡眠剤」や何かしらの「抑制物質」を投与された状態を指していると考えられます。しかし人間の場合「the chemicals」は「クスリ」を指していると考えられ、この歌詞はダブルミーニングとして機能していることがわかります。そのあとに続く「I wanna run and hide」からも、「クスリによる幻覚」などが連想されます。ふと「SHERLOCK」の「バスカヴィルの犬」を思い出しました。

 

意外だったのですが、翻訳してみると主人公はあくまで「襲われる側」だということが分かりました。というのもMaroon 5の「Animals」の印象が強く、そちらは思い切り(というか狂気的に)「肉食側」の楽曲だったためです。題名はほぼ同じでも、アーティストの「個性」によって中身が変わってくるのは興味深いことです。

日本でも「さくら(桜・SAKURA)」という題名の曲は数多ありますが、それぞれに別の良さを感じるのはそれぞれの「個性」のためでしょう。