ねこ太郎ねこの音楽ブログ

洋楽翻訳や歌詞考察を通して音楽をもっと楽しむ!ためのブログです。

Crowded House - Don't Dream It's Over

今回はCrowded Houseの「Don't Dream It's Over」を紹介します。この曲を知った理由は「glee」というミュージカルドラマでカバーされていたためです。なぜかわかりませんがとても印象に残っています。今更ですが、(すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが)私のブログで紹介する曲の多くは「glee」で歌われたことがあるものです。ドラマや映画は洋楽を知る良いきっかけの一つであることは間違いありません。なお「Don't Dream It's Over」は1986年にリリースされ、billboardで最高2位を記録しています。

 

 

[Verse 1]
There is freedom within, there is freedom without ※1
Try to catch a deluge in a paper cup
There's a battle ahead, many battles are lost
But you'll never see the end of the road
While you're traveling with me

[Chorus]
Hey now, hey now, don't dream it's over ※2
Hey now, hey now, when the world comes in ※3
They come, they come to build a wall between us
We know they won't win

[Verse 2]
Now I'm towing my car, there's a hole in the roof
My possessions are causing me suspicion but there's no proof
In the paper today, tales of war and of waste
But you turn right over to the TV page ※4

[Chorus]

[Instrumental Break]

[Verse 3]
Now I'm walking again to the beat of a drum
And I'm counting the steps to the door of your heart
Only shadows ahead, barely clearing the roof
Get to know the feeling of liberation and release

[Chorus]

[Outro]

 

以下、訳

 

[Verse 1]
内に自由があり、外に自由がある ※1
洪水を紙コップ一つで受け止めようとしたりする
これから戦いがあるけどほとんど負けてしまうだろう
でもこの道に終わりはないんだ
僕と旅を続ける限りは

[Chorus]
ねえだけど今は、終わりだと思わないで ※2
世界がやってきて ※3
僕たちの間に壁を作ろうとしてくるけど
僕らには敵わないさ

[Verse 2]
車を引っ張っているんだ、天井には穴が開いてる
僕が持ってるもので君を疑わせてしまうけど、証明のしようがないんだ
今日の新聞には、戦争の事と浪費の話
でも君はテレビ欄へとページをめくるんだ ※4

[Chorus]

[Instrumental Break]

[Verse 3]
僕はドラムが鳴る方へまた歩き始めたんだ
君がいる扉までの歩数を数えながら
先には日陰しかなくて屋根もなくなってしまう
二人で解き放たれる気分を知りに行こう

[Chorus]

[Outro]

 

※1・・・「There is freedom within, there is freedom without」について
「内に自由があり、外に自由がある」と訳しました。この歌詞の意味が分かったのは一通り訳し終えた後でした。私の解釈では、「内」とは心の「中」、つまり精神や物事の考え方を指しています。一方で「外」は周りの環境や自分の置かれた立場を表しています。つまりこの一文では「考え方は自由だし、環境を変えたっていい」と言っていることが分かります。

※2・・・「don't dream it's over」について
この曲のタイトルでもある「don't dream it's over(終わりだと思わないで)」ですが、逆の意味で捉えることもできてしまいます。例えばカンマ(,)を置いて、「don't dream, it's over」とした場合、「夢なんて見るなよ、もう終わったんだから」という夢も希望もない歌詞になります。それはそれで潔く、個人的には嫌いではないですがやはり曲調にも後の歌詞にもマッチしないため「不採用!」となります。

※3・・・「when the world comes in」について
「world」という単語は便利だなあ、とつくづく思いました。ここで「world」は「二人の間を邪魔しようとするものすべて」を指すと思います。それは単純に「不幸な出来事」だけではなく、相手に対する「疑心暗鬼」や「不信感」だったりするでしょう。

※4・・・「In the paper today, tales of war and of waste But you turn right over to the TV page」について
「今日の新聞には、戦争の事と浪費の話。でも君はテレビ欄へとページをめくるんだ。」と訳しました。現実から目を背けようとする相方を憂いている歌詞となっています。比喩が美しいと思ったので取り上げました。あと、自分も小さい頃はテレビ欄ばかり見てました。もしかすると子供なりに、世の中の構造を知り尽くしたうえで現実から目を背けていたのかもしれません。

 

上手く行かない二人を歌った曲となっていました。歌詞に「Dream」が出てくるので、訳す前は、もっとHappyな曲だと思っていました。ただ、曲調は比較的明るく、前向きになれるメッセージも多いです。
ちなみに「Don't Dream It's Over」はMiley Cyrus と Ariana Grandeという大物二人がコラボカバーしています。気になる方は是非ご覧ください。