ねこ太郎ねこの音楽ブログ

洋楽翻訳や歌詞考察を通して音楽をもっと楽しむ!ためのブログです。

Bruno Mars - Just The Way You Are について

Bruno Marsは日本でもめちゃ人気なので知っている人は多いと思います。またショッピングモールやテーマパークなどでも彼の曲をよく耳にするので「Bruno Mars」の名前は知らなくとも曲は聞いたことがある、という方も多いのではないでしょうか。今回紹介する「Just Be The Way You Are」はリリースされてもう10年経つようです。若人ながら、時の流れは早いなあとか自分も年をとってしまったなあとか思ってしまいます。

 



[Verse 1]
Oh, her eyes, her eyes
Make the stars look like they're not shinin'
Her hair, her hair
Falls perfectly without her trying
She's so beautiful
And I tell her every day
Yeah, I know, I know
When I compliment her, she won't believe me
And it's so, it's so
Sad to think that she don't see what I see
But every time she asks me, "Do I look okay?"
I say

[Chorus]
When I see your face
There's not a thing that I would change
'Cause you're amazing just the way you are
And when you smile
The whole world stops and stares for a while
'Cause, girl, you're amazing just the way you are
Yeah

[Verse 2]
Her lips, her lips
I could kiss them all day if she'd let me
Her laugh, her laugh
She hates, but I think it's so sexy
She's so beautiful, and I tell her every day
Oh, you know, you know, you know
I'd never ask you to change
If perfect's what you're searching for
Then just stay the same
So don't even bother asking if you look okay
You know I'll say

[Chorus]

[Post-Chorus]
The way you are
The way you are
Girl, you're amazing just the way you are

[Chorus]

以下、訳

 

[Verse 1]
そう君の目は
星々に負けないくらい輝いていて
君の髪は
整えてなくたって素晴らしい
とっても綺麗だよ
毎日そう言ってる
うん知ってるよ
君を誉めたって信じようとしてくれないことは
だから君が君の魅力に気づいてないのがとても悲しいんだ
でも君が「可愛く見える?」って聞くから
いつもそう答えてる

[Chorus]
君の顔を見ていると
自分を変えることなんてないと思う
だって君は、そのままの君が素晴らしいんだから
君が笑うと
世界が一瞬止まるんだ
だってそのままの君が綺麗だから

[Verse 2]
君の唇は
許してくれるなら一日中キスしていたいし 
君の笑顔は
君は嫌いっていうけどとっても魅力的だ
「君は綺麗」だって毎日言ってる
わかってくれよ
変わってくれなんて頼まない
もし君が完璧を求めていたとしても
それは今の君となにも変わらない
だからこれ以上「可愛く見える?」って聞いて僕を困らせないでくれ
なんて言うかわかるよね

[Chorus]

[Post-Chorus]
そのままの君で
そのままの君でいてほしい
そのままの君が美しいんだ

[Chorus]

 

The Beatlesの名曲「Let It Be」や、アナ雪の主題歌として世界的にヒットした「Let It Go」等、「そのままで(自分らしく)いることが一番」であることをメッセージとする曲は少なくないと思います。「Just The Way You Are」も同列ですが、今曲では意中の人に対して語りかけています。

訳していてちょっと面白いと感じたのは曲中で「She」と「You」を使い分けている点です。訳ではどちらも「君」と訳しましたが、微妙にニュアンスが異なると思っています。「She」の時点では、「女性全体の中の一人」を指してはいるけれど「だいぶぼやけた」イメージです。これが「You」になると対象は、「曲を聴いているそこのあなた」という意味合いになるので、より対象が明確になります。

「Just The Way You Are」はテーマ的に、誰かに聞かせるための歌です。[Verse 1]では「She」で曖昧だったけれど、[Chorus](サビ)の盛り上がる部分では、「You」として歌い、対象を明確化させることで一層「聞いてる側」にもこの曲に感動させやすくしているのではないでしょうか。ここまでの考察が合っているかはともかく、細かな主語の違いではあるけれど、曲調に合わせて表現を変えるというのは一つ面白いテクニックだなと感じました。

Coldplay - Paradise について

MVを見る限り、動物園を脱走した象にとっての「Paradise」とは、「仲間と過ごすこと」のように思われます。そう考えると、仲間と過ごせている「日常」は非常に有難いことなのだと気づかされます。「Paradise」という表現は少し大げさかもしれませんが、自分たちは「楽園」レベルの場所で生かされているのかもしれません。歌詞の主人公である「She」にとって「Paradise」とは何なのでしょうか。

 

 

[Instrumental Intro]

[Verse 1]
Ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh
Ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh
When she was just a girl
She expected the world
But it flew away from her reach
So she ran away in her sleep

[Chorus]
And dreamed of para-para-paradise
Para-para-paradise
Para-para-paradise
Every time she closed her eyes

[Verse 2]
Ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh
Ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh, ooh-ooh-ooh
When she was just a girl
She expected the world
But it flew away from her reach
And the bullets catch in her teeth
Life goes on, it gets so heavy
The wheel breaks the butterfly
Every tear, a waterfall
In the night, the stormy night, she'd close her eyes
In the night, the stormy night, away she'd fly

[Chorus]
And dream of para-para-paradise
Para-para-paradise
Para-para-paradise
Oh, oh-oh, oh-oh, oh-oh-oh
She'd dream of para-para-paradise
Para-para-paradise
Para-para-paradise
Oh, oh-oh, oh-oh, oh-oh-oh

[Bridge]
La, la-la, la-la-la
La, la-la, la-la-la
La, la-la, la-la-la, la-la
So lying underneath those stormy skies
She said, "Oh, oh-oh-oh-oh I know the sun must set to rise"

[Chorus]

[Instrumental Break]

[Chorus]

[Outro]

 

以下、訳

 

[Instrumental Intro]

[Verse 1]
少女だった頃は
世界に期待を膨らませてた

でもそれは手の届かないものだった
だから彼女は夢に逃げた

[Chorus]
楽園を夢見た
あの楽園を

あの楽園を
目を閉じるたびに夢見た

[Verse 2]
少女だった頃は
世界を期待の目で見てた
そんな期待はどこかへ行ってしまった
銃弾は牙にめり込んで
生き続けるけどとても重くなる
車輪は蝶を轢き
全ての涙は滝のように流れる
夜に、嵐の夜に目を閉じた
嵐の夜だった、彼女は夢へ飛び立った

[Chorus]

楽園を夢見てた
あの楽園を

あの楽園を
目を閉じるたびに夢見た

[Bridge]
荒れた空の下で横たわった
「陽は必ず昇る」とつぶやいた

[Chorus]

[Instrumental Break]

[Chorus]

[Outro]

※歌詞中の「Ooh」や「la-la」等の感嘆詞は翻訳せず略しています。

 

今回はとても心情に訴える歌詞だと感じたので、自然な日本語となるようにかなり意訳をしました。思ってたよりも悲しい内容で途中涙が出そうになりました。この歌詞の状況において「Paradise」はいわゆる「普通の生活」だったり「当たり前の日常」な気がします。「the bullets catch in her teeth(銃弾は牙にめり込んで)」の部分で「She」はMVにも登場する「象」であることが示唆されます。この曲は一つ、象の密漁に対する怒りが込められていそうです。ただ「the bullets catch in her teeth」は「彼女」を裏切った「残酷な世界」の一面を表しているに過ぎない、という捉え方もでき「象」に対する曲だと決めつけるのは早計な気がします。あと考えられるテーマは「いじめ」や「虐待」等の社会問題でしょうか。人によって捉え方の変わる曲だと思います。

 真面目な話のあとでなんですが、感嘆詞の和訳は難しいです。例えば「Ooh」に対して「うー」等と書くのはセンスがない、というか意味を見出せないので私は訳さないことにしています。ただ今回のように感嘆詞が多い場合、(そんだけ主張してくるなら)なんか書いてやったほうがいいのかなと思ってしまいます。「Ooh」に対して意味を求めるならば、「ああなんてことだ」とか「おおそれは悲しいことよ」とかになると思います(?)が「Ooh」にそこまで想像力を膨らませることはもはや職人技(妄想)なので、私はやめておきます。

Selena Gomez, Marshmello - Wolves について

なんとなしに選曲しましたが今回も題名に「動物」がいます。狼、というと一匹狼を連想してしまい「辛いことがあったけど、私は一人で強く生きていくんだ!」的な歌詞を期待してしまいます。Selena Gomezは何を思い「Wolves」を歌っているのでしょうか。なおSelenaは2017年に腎臓移植手術を受けており、この曲は手術後に発表された初の楽曲でもあります。

 

 

[Verse 1]
In your eyes, there's a heavy blue
One to love, and one to lose
Sweet divine, a heavy truth
Water or wine, don't make me choose ※1

[Pre-Chorus]
I wanna feel the way that we did that summer night, night
Drunk on a feeling, alone with the stars in the sky

[Chorus]
I've been running through the jungle
I've been running with the wolves
To get to you, to get to you
I've been down the darkest alleys
Saw the dark side of the moon
To get to you, to get to you
I've looked for love in every stranger
Took too much to ease the anger
All for you, yeah, all for you
I've been running through the jungle
I've been crying with the wolves
To get to you, to get to you, to get to you

[Drop]
To get to you
To get to you

[Verse 2]
Your fingertips trace my skin
To places I have never been
Blindly, I am following
Break down these walls and come on in

[Pre-Chorus]

[Chorus]

[Drop]

[Chorus]

 

以下、訳

 

[Verse 1]
あなたの目に深い青色が見える
一人を愛し、一人失うの
麗しき神よ、 これが真実なのね
水かワインかで選ばせないで ※1

[Pre-Chorus]
夏の夜にやったようにもう一度感じたいの
空の星々を見ながら一人で黄昏るの

[Chorus]
私はジャングルを走り抜けてきた
狼の群れと一緒に
あなたに会うために
真っ暗な路地で横たわってた
暗い月面を見てた
あなたに会うために
見知らぬ人にさえ愛を求めてた
怒りが消えてしまうほど時間が経った
全てはあなたのため
ジャングルを走り抜けてきた
狼と泣きながら
あなたに会うために、あなたに会うために

[Drop]
あなたに会うために
あなたを得るために

[Verse 2]
あなたの指先が肌をたどるの
まだ行ったことのない場所へ
周りなんて見ずについていくわ
壁を壊して入ってきてよ

[Pre-Chorus]

[Chorus]

[Drop]

[Chorus]

 

※1・・・「Sweet divine, a heavy truth Water or wine, don't make me choose」について

最初はこの部分をどう訳していいかよくわかりませんでした。これは後の歌詞でわかることですが、この曲では「一度は別れてしまったものの相手を想い続けている」という状況が描かれています。そのような状況を踏まえると「Sweet divine, a heavy truth」の部分では、「divine(神)」に対して「これが真理なのね」といっており、諦念を示しているのではないかと考えられます。次の「Water or wine, don't make me choose」ですが、これは究極の二択を表しており、生命に必要な「water」か、得難い味である「wine」を選ばせないで、と言っています。かなり抽象的ですが、「wine」である彼/彼女といれば幸せな時間を過ごすことができるが何らかの制約によって永らえることはできない一方、「water」(=別れ)を選べば関係を壊さず生き永らえる、ということだと思っています。

 

翻訳をするにあたりいろいろ調べているとSelenaは「Lupus」、日本語では「全身性エリテマトーデス」という症性臓器障害を起こす自己免疫疾患であったことが分かりました。(移植手術したのもこの疾患の治療のため。)「Lupus」についてwikiを読んでいると、「Lupus is Latin for "wolf": the disease was so-named in the 13th century as the rash was thought to appear like a wolf's bite.」-「ラテン語で狼の意で、狼の嚙み痕のような症状が出るため13世紀にそう名付けられた」とあります。この一致は偶然とも取れますが、疾患に対して正面から向き合っているというSelenaの気持ちが「Wolves」に込められているのかもなあと思いながら聞くと、彼女の強さを感じ取ることができます。

Ariana Grande - Break Free (feat. Zedd) について

友人や恋人を失う(関係が壊れてしまう)ことは基本的には避けたいことですが、その関係が自分にとって足枷やストレスとなってしまっている場合、関係を切ってしまうのも一つの手です。ただ世の中、簡単に人との縁を切るのは難しいことですし、その後のことも考えるととても面倒です。

マッチングアプリで出会った人は、関係を切るのが簡単だから気が楽」と言っていた知人がいて、なるほど!となったことを思い出しました。ただ関係を切る前提で他人と繋がろうとするのは個人的にはかなり抵抗があります。

 



[Verse 1]
If you want it, take it
I should've said it before
Tried to hide it, fake it
I can't pretend anymore

[Pre-Chorus]
I only wanna die alive
Never by the hands of a broken heart ※1
I don't wanna hear you lie tonight
Now that I've become who I really am

[Chorus]
This is the part when I say I don't want ya
I'm stronger than I've been before
This is the part when I break free
'Cause I can't resist it no more
This is the part when I say I don't want ya
I'm stronger than I've been before
This is the part when I break free
'Cause I can't resist it no more

[Verse 2]
You were better, deeper ※2
I was under your spell, yeah
Like a deadly fever, yeah, babe
On the highway to hell, yeah

[Pre-Chorus]

[Chorus]

[Bridge]
No more, baby
Ooh-ooh-ooh
Thought of your body, I came alive
It was lethal, it was fatal
In my dreams, it felt so right ※3
But I woke up every time
Ooh, baby

[Chorus]

以下、訳

 

[Verse 1]
もしあなたが望むならつかんでみてよ
もっと前に言うべきだったわ
隠そうとしたり騙そうとしてた
もうそんなフリなんてできないわ

[Pre-Chorus]
ただ生きて死にたいだけなの ※1
傷ついた心に縛られることなく
今夜はあなたの嘘は聞きたくないわ

本当の自分を見つけたんだから

[Chorus]

今が言うときね「あなたなんてもういらない」
私は前より強くなったの
私は自由になったの
これ以上耐えることなんてできない

今がそのときね「あなたなんてもういらない」
私は前より強くなったの
私は自由になったの
これ以上耐えることなんてできない

[Verse 2]
あなたは素敵で神秘に満ちていた ※2
でも私は魔法にかかっていたのね
ひどい熱にうなされてたみたい
地獄へまっしぐらだった

[Pre-Chorus]

[Chorus]

[Bridge]
これ以上はもう無理よ
あなたのことを考えるのが生きがいだった
致命的だったわ命取りだったの
夢の中ではそれでいいって思ってたけど ※3
もう目を覚ましたわ

[Chorus]

 

※1・・・「I only wanna die alive Never by the hands of a broken heart」について

直訳すると、「ただ生きて死にたいの、傷ついた心によって死ぬんじゃなくて」となります。つまり精神的な苦痛なしに「ただ生きて死ぬという人生」を送りたい、という歌詞です。Ariana曰くこの歌詞では、「人生は短いのに、人との関係が精神的な足枷となってしまい人生を楽しめないのならその関係を切るのも大事」ということを表現したそうです。(参考:https://time.com/3088143/ariana-grande-break-free-lyrics/

※2・・・「You were better, deeper」について

 人に対する「deep」の意味がはっきりしなかったので調べてみると「deep」には「腹黒い」とか「性格が悪い」というネガティブな意味があることが分かりました。ただここの文脈では「You」に対して肯定的な言葉が使われるべきなので、いい意味で「mysterious」つまり「神秘的」という訳にしました。

※3・・・「In my dreams, it felt so right」について

 この曲では「You」と付き合ってた頃の精神状態を、比喩を使って表現しています。その一つがこの部分で登場する「夢」ですが、ほかにも「魔法」や「熱」で表現されています。「恋は盲目」というシェイクスピア先生の言葉を思い出します。

 

今回は個人的にはまっているAriana Grandeの一曲をチョイスしました。ft. ZEDDということでEDMチックな曲調となっており非常にノリの良い曲です(ZEDDはドイツで活躍しているDJ)。この曲は約6年前のリリースですが今でも「Ari」の代表曲の一つだと思っています。

The Weeknd - Can't Feel My Face について

約5年前、初めて彼の歌声を聞いたときの衝撃は今でも覚えています。当時ラジオでこの曲を聞いていた私は「あれ、これはマイケルの未発表曲か?」と思ってしまいました。なぜならMichel Jacksonの声に酷似していたからです(特に高音部分!)。曲調も80~90年代で、曲中の裏に流れているボイス・エフェクトなんかもMichel Jacksonの「やり口」に似ており、勘違いしてしまいました。その後調べてみると彼は「The Weeknd(Weekendではない)」であることが分かり、同時に彼はMichel JacksonやPrince等の80年代の音楽に強く影響を受けている(本人自身そう述べている)ことも分かりました。

 私事ですが、当時私は「ゲームで勝った方が好きな曲を1曲流せる」という自己欲求を満たす遊びを友達とやっていましたが、その時にこの曲を流したのを今でも覚えています。ただ、ある程度仲の良い友達とやらないとただの趣味の押し付け合いになってしまうので、誰にでもお勧めできる遊びではないです。

 

 

[Verse 1]
And I know she'll be the death of me
At least we'll both be numb
And she'll always get the best of me
The worst is yet to come
But at least we'll both be beautiful and stay forever young
This I know, yeah, this I know

[Pre-Chorus]
She told me, "don't worry about it"
She told me, "don't worry no more"
We both know we can't go without it
She told me, "you'll never be alone", oh, oh, woo

[Chorus]
I can't feel my face when I'm with you
But I love it, but I love it, oh
I can't feel my face when I'm with you
But I love it, but I love it, oh

[Verse 2]
And I know she'll be the death of me
At least we'll both be numb
And she'll always get the best of me
The worst is yet to come
All the misery was necessary when we're deep in love
This I know, girl, I know (This I know)

[Pre-Chorus]

[Chorus]

[Pre-Chorus]

[Chorus]

以下、訳

 

[Verse 1]
彼女は俺に死をもたらすんだ
少なくとも無感覚になっちまう
そしていつも最高の気分にさせてくれる
最悪な気分になることはまだないさ
俺たちは最高にイケてて永遠に若い気分になるんだ
分かってる、イイ感じだ

[Pre-Chorus]
「心配することなんてない」彼女はそう言った
「もう心配しなくていい」って
俺たちはそれがないと進めないんだ
そして彼女はこう言った「あなたはもう一人じゃない」

[Chorus]
君といると自分が感じられなくなる
でも大好きなんだ

君といると自分を失ったみたいだ
でも大好きなんだ、でも大好きなんだ

[Verse 2]
彼女は俺に死をもたらすんだ
少なくとも無感覚になっちまう
そしていつも最高の気分にさせてくれる
最悪な気分になることはまだないさ

恋に落ちるにはどんな哀しみだって必要なのさ
俺は分かってるよ

[Pre-Chorus]

[Chorus]

[Pre-Chorus]

[Chorus]

 

実は曲中の「She」は「人」ではありません。つまり擬人表現が行われているわけですが、何を「She」に例えているかというと、それはいわゆる「クスリ」です。Weeknd自身、コカインなどの「クスリ」をやっていた時期があるそうで、その時見えた景色や意識をこの歌で表現したと考えられます。「numb(痺れる、無感覚)」や「forever(永遠)」などの英単語が登場する歌があればそれは「クスリ」について歌っている可能性があると思った方がいいかもしれません。

マリファナ等、危険性の低いとされる嗜好品は法的に許可されている国や地域があるみたいです。機会があれば人生で一度はやってみたいですが、直前になってビビって逃げてしまう自分の姿も想像できます。

Sia - Cheap Thrills (feat. Sean Paul) について

子供の頃はお金なんて使わず、ただテーブルの周りを走り回っているだけで、公園で水道の蛇口をMAXまでひねってるだけで、友達と意味の分からない踊りをしているだけで十分楽しかったですし、それ以上のものは何も求めていませんでした。歳を重ねるにつれ、遊びにお金を使うようになりましたが、その分遊びが「楽しく」なったか、というとそうではない気がします。お金を使うことで遊びの幅が広がるのは間違いないと思いますが、お金は「楽しさ」に直結するものではありません。この曲でも主張しているように、その対象が「恋」や「愛」でも同じことが言えそうです。

 



[Intro: Sean Paul]
Up with it girl
Rock with it girl
Show dem it girl (Bada bang bang) ※1
Bounce with it girl
Dance with it girl
Get with it girl (Bada bang bang)

[Verse 1: Sia]
Come on, come on, turn the radio on
It's Friday night and I won't be long
Gotta do my hair, I put my make up on
It's Friday night and I won't be long

[Pre-Chorus: Sia (Sean Paul)]
Till I hit the dance floor (Bada bang)
Hit the dance floor (Bada bang)
I got all I need
No, I ain't got cash, I ain't got cash
But I got you baby
(Just you an me)

[Chorus: Sia & Sean Paul]
Baby I don't need dollar bills to have fun tonight
(I love cheap thrills!)
Baby I don't need dollar bills to have fun tonight
(I love cheap thrills!)
I don't need no money
You worth more dan diamonds, more dan gold
As long as I can feel the beat
Mek di beat jus tek control
I don't need no money ※2
You worth more dan diamonds, more dan gold
As long as I keep dancing
Free up yourself, get outa control

[Verse 2: Sia]
Come on, come on, turn the radio on
It's Saturday and I won't be long
Gotta paint my nails, put my high heels on
It's Saturday and I won't be long

[Pre-Chorus: Sia (Sean Paul)]

[Chorus: Sia & Sean Paul]

[Verse 3: Sean Paul & (Sia)]
Me an you, girl, you an me
Drop it to di floor an mek mi see your energy because
Mi nah play nuh hide an seek
Wah fi see di ting you have weh mek me feel weak girl (Free)
'Cause anytime you wine an kotch it ※3
Di selector pull it up an put it pon repeat, girl
I'm nah touch a dollar in mi pocket
'Cause nuttn' in this world ain't more dan what you worth (I love cheap thrills!)

[Bridge: Sia & Sean Paul]
I don't need no money
You worth more dan diamonds, more dan gold
As long as I can feel the beat
Mek di beat jus tek control
I don't need no money
You worth more dan diamonds, more dan gold
As long as I keep dancing
Free up yourself, get outa control
Oh, oh

[Chorus: Sia & Sean Paul]

[Outro: Sia]

以下、訳

 

[Intro: Sean Paul]
女の子を連れて
ロックを楽しもう
みんなに見せつけて ※1
飛び跳ねよう
踊ろう
女の子と一緒に

[Verse 1: Sia]
さあラジオをつけて
華金はそんなに長くないんだから
髪を整えてメイクもしっかりね
金曜日の夜はそんなに長くないんだから

[Pre-Chorus: Sia (Sean Paul)]
ダンスフロアに着くまでに
ダンスフロアに着くまでに
必要なんだ
いや、「お金」じゃなくて、お金はいいんだ
「君」を連れて行かなきゃ
君と僕と二人きりで

[Chorus: Sia & Sean Paul]
今宵を楽しむのにお金なんていらないさ
(チープなスリルが心地いんだ)
楽しみにお金は必要ない
(ちょっとしたスリルが心地いんだ)
お金はいらないさ ※2
君はダイヤよりも金(gold)よりも価値があるんだ
ビートを感じている限り
体はリズムに合わせるだけでいいのさ
お金はいらないさ
君はダイヤよりも金(gold)よりも価値があるんだ
踊り続ける限り
自分を解放すればもう制御不能

[Verse 2: Sia]
さあラジオをつけて
土曜日だってそう長くはないんだから
ネイルをしてハイヒールを履くの
土曜日はあっという間よ

[Pre-Chorus: Sia (Sean Paul)]

[Chorus: Sia & Sean Paul]

[Verse 3: Sean Paul & (Sia)]
君と僕で、僕と君で
フロアを踏み鳴らして君のエナジーを見せてくれ
僕は隠れたりしないから
君のダンスを見ていると自分がか弱い女の子に思えてくるよ
君がいつまでも 「wine」と「kotch」を踊り続けるから ※3
DJは音楽を何度も流し続けているよ
ポケットにあるドル札なんか触らない
だってこの世で君が一番大切だから (スリルが良いんだ!)

[Bridge: Sia & Sean Paul]

お金はいらないさ
君はダイヤよりも金(gold)よりも価値があるんだ
ビートを感じている限り
体はリズムに合わせるだけでいいのさ
お金はいらないさ
君はダイヤよりも金(gold)よりも価値があるんだ
踊り続ける限り
自分を解き放つともう止められないさ

[Chorus: Sia & Sean Paul]

[Outro: Sia]

 

※1 ・・・「Show dem it girl」等について

Sean Paulはジャマイカ出身のレゲエ歌手です。そのためジャマイカ語やレゲエ用語が歌詞に多く登場します。この「dem」もその一部ですが、発音からわかるように英語の「them」と同意です。基本的に、綴りは違っても発音が似通っている言葉が用いられているので、意味を類推することは可能です。

※2 ・・・「I don't need no money」について

直訳すると「金は絶対必要なんだあ!」という意味になってしまい、主人公の多重人格性を疑ってしまいますが、もちろんそうではありません。文法的に正しく書くと、この部分は本来「I don't need any money」であったと考えられます。「any」が「no」と表現されることは時々あるようで、発音的にも「need no money」の方がしっくり来たということでしょう。

※3 ・・・「wine an kotch」について

「wine」はわかるけど「kotch」ってどんなお酒なんだ?と思い調べてましたが、見当外れであることが分かりました。「wine」も「kotch」もレゲエのダンス名です。「wine」は男女で腰をクルクル回す踊りで、「kotch」は(女性が)おしりをフリフリする踊りみたいです。レゲエに詳しい方、間違っていたらごめんなさい。

 

「money」と「cheap thrills」の対比が面白い曲です。歌詞やMVから~6,70年代の香りがするのもとてもいいです。

ちなみに「Cheap Thrills」はダンスバージョンも見ごたえがあります。ダンサーのMaddie Zieglerは当時13歳です。そのダンスの力強さと表現力に目が離せなくなります。ぜひご覧ください。なおMaddie ZieglerはSiaの「化身」として他のSiaのMVにも多く起用されています。

Taylor Swift - Mean について

先週行われたAmerican Music Award (AMA)では、「Artist of the Year」に(予想通り?)Taylor Swiftが選出されました。Taylorは様々な点で評価されていますが、個人的に一番の魅力はその「歌詞」だと思っています。楽曲テーマは日常の心情に関するものが多く、歌詞は繊細かつ多くの人が共感できる内容です。

今回紹介する「Mean」(2011年リリース)はTaylorの人生を描いたような曲で、MVを見てると彼女自身現在の成功を予期していたのではないか、と感じてしまいます。カントリーミュージック調なのもTaylorらしく、どこか懐かしさを感じることができます。ちなみに英単語の「Mean」には「意味する」「意地悪」「平均」など複数意味があって、学生の頃の私は「めんどくせえ単語だなあ」と思っていました。

 

 

[Verse 1]
You, with your words like knives
And swords and weapons that you use against me
You have knocked me off my feet again
Got me feeling like I'm nothing
You, with your voice like nails on a chalkboard ※1
Calling me out when I'm wounded
You, picking on the weaker man

[Pre-Chorus]
Well, you can take me down
With just one single blow
But you don't know what you don't know

[Chorus]
Someday, I'll be living in a big old city
And all you're ever gonna be is mean
Someday, I'll be big enough so you can't hit me
And all you're ever gonna be is mean
Why you gotta be so mean?

[Verse 2]
You, with your switching sides ※2
And your wildfire lies and your humiliation
You have pointed out my flaws again
As if I don't already see them
I walk with my head down, trying to block you out
'Cause I'll never impress you
I just wanna feel okay again

[Pre-Chorus]
I bet you got pushed around
Somebody made you cold
But the cycle ends right now  ※3
'Cause you can't lead me down that road
And you don't know what you don't know

[Chorus]

[Bridge]
And I can see you years from now in a bar
Talking over a football game
With that same big loud opinion
But nobody's listening
Washed up and ranting about the same old bitter things
Drunk and grumbling on about how I can't sing ※4
But all you are is mean
All you are is mean
And a liar, and pathetic, and alone in life
And mean, and mean, and mean, and mean

[Breakdown]

[Chorus]

以下、訳

 

[Verse 1]
あなたはナイフのような言葉を
そう剣や武器のような言葉を 私にぶつける

あなたはそうやってまた私の足をすくうの
空っぽな人間だって思わされるわ
あなたは不愉快な声で ※1
傷ついた私に声をかける
あなたは自分よりも弱い人を狙う

[Pre-Chorus]
あなたは私を貶めることができるの
たった一撃でね
でもあなたは何もわかってない

[Chorus]
いつか私は大都会に住むの
あなたは意地悪なだけの存在
いつか私はあなたが当たれないほど大物になるの
あなたは意地悪ばっかりして
なんでそんなに意地悪なの?

[Verse 2]
あなたはコロコロ変わる友達と ※2
火のように嘘をつくけど屈辱を抱えてる
私の欠点ばかり批判するのね
私がそれを判ってないかのようにね
私はあなたを避けようと頭を下げて歩くの
あなたに主張なんてしないから
また安心したい

[Pre-Chorus]
あなたも外れ者にされたのね
誰かがあなたを冷酷にしてしまった
でもこのサイクルもこれで終わり ※3
あなたは私を縛り付けることなんてできないの
ほんとに何もわかってないのね

[Chorus]

[Bridge]
そして何年後かにバーであなたを見かけるの
サッカーの話を
あのバカ大きな声でしてるけど
誰も聞いてやしない
失敗したのね、まだ昔のことに文句を言ってる
飲んだくれになって私の歌に不満を言ってる ※4
あなたは意地悪なだけ
意地悪なことしかできない
嘘つきで、可哀そう、独りぼっちなのね
ほんと意地悪なんだから

[Breakdown]

[Chorus]

 

※1・・・「nails on a chalkboard」について

直訳すると「黒板に爪」です。黒板に爪を立てたときの音は欧米でも不評なようです。私もあの音は嫌いという認識ですが、ただ単にその「音」が嫌なのか、黒板に爪を立てる行為そのものが嫌いなのかは自分でもわかっていません。

※2・・・「your switching sides」について

私はこの「sides」を「取り巻きの友達」と捉え、そう訳しました。「sides」は他にも「立場」だったり「表面(おもてづら)」等と解釈できますが、どちらにせよ「自分」を持たない人を指しています。

※3・・・「But the cycle ends right now」について

「Mean」の中で一番好きな歌詞です。かっこいい。

※4・・・「grumbling on about how I can't sing」について

ここでは「私の歌に不満を言ってる」と歌っていますが、これはおそらく過去にTaylorが受けた批判が元になっているのでしょう。どんな人も「言われて嫌だったこと」があり、それは記憶に残ってしまうものです。「言葉」の難しさと重みを感じます。

 

この曲の題名は、「Mean(意地悪)」ですが歌詞の内容を見る限り、この曲は「Bully(いじめっ子)」に対する忠告をしているように思えます。しかし、ただひたすらに「いじめっ子」を批判するのではなく、「I bet you got pushed around, Somebody made you cold」の部分等で、「いじめっ子」に対する情けが表現されていおり、Taylorの優しさが感じ取れます。「こんな歌詞に出てくる人にならないでね」と若者に語りかけているのだと思います。私を含め「いじめ」に全く関わったことのない人はほとんどいないと思います。ただ時に過去を振り返ってみて自分の過ちを認めるのは、大事なことだと思っています。